オリオンは、ガイアの息子といわれる、ボイオチアの若者だった。巨人のように背が高い美男子で、狩りの名人として知られていたが、どうやら女性には目のないお方だったらしい。(^_^;) ある時、キオス島の王の娘メロペーに求婚した。 彼はメロペーを愛するあまり一生懸命狩りをしては彼女のもとに狩りで仕留めた獲物を運んだ。(マメな奴だね) それで彼女の父親であるオイノピオン王はついにオリオンに一つの条件を出し、それをはたしたなら娘を与えようと言った。 その条件とはキオス島を荒らしていた野獣達を退治することだった。が、狩りの名人であったオリオンはたちまちみごとに野獣どもを一掃してしまった。 しかし、オリオンに娘を与えたくない王はなにかと口実をつけては相変わらず結婚式をのばしのばしにした。 オリオンはそんな状態でいつまでも彼女をものにできないことにいい加減待てなくなって、ある日、お酒に酔った勢いで無理矢理に彼女メロペーを自分のものにしてしまった。 それを知ったオイノピオン王は怒って、ディオニッソス神の助けをかりて彼オリオンを前後不覚に眠らせ、その目を突き刺し盲目にした上で、彼を浜辺に捨てさせた。 しかしオリオンは、『もし東に向かって進んでいって太陽の光を眼に受けるなら視力をもどせるだろう』という神託を受け、ある少年を自分の肩にのせ道案内にし、東に向かったところ、レムノス島まできた時、太陽の光を目に受け再び目が見えるようになった。 オリオンはすぐさま引き返してオイノピオン王に復讐しようとしたが、王はヘパイトス神に作ってもらった地下室に逃れた為、オリオンはオイノピオン王を捕まえることができなかった。 のちにオリオンはクレタ島に渡り、その地でアルテミス神に仕える狩人となったが、女神に対して情欲をもやし、女神を犯そうとした為、アルテミス神の怒りにふれて、彼女のおくった巨大なさそりに刺されて死んだ。 そんなわけでオリオンは、天に上って星座になってからもいつでもさそり(さそりもオリオンをたおした手柄で星になった)を恐れ、さそりから逃げ回っている。 でもそんなオリオンも剣と棍棒を持ち、皮帯をしめ、ライオンの皮をまとった姿で、実はプレアデスの乙女達を今も追いかけまわしている懲りない奴である。(^_^;) 冬の空を見上げて見て。 オリオンの前を逃げるプレアデス星団(スバル)が見えるはずですから・・・・・・・(^_^;) |