Introduction


西暦 12090年

光は闇を駆逐しようとしていた。


最終戦争後、人類の頭上に君臨した 貴族 ------ 吸血鬼は、原因不明の種的衰退を迎え、黄昏の彼方に没しつつあった。

しかし、その一部は自らの生み出した妖魔 ------ 人工魔とともに辺境の一角に留まり、なお人々の心胆を寒からしめていた。火炎竜、霧魔、悪鬼 --- 彼らの蹂躙に身を任せるしかない人々の苦渋は、対妖魔プロフェッショナル ------- ハンター の誕生を促し、中でも貴族と人間との混血児 ・ ダンピール は理想のヴァンパイヤーハンターとされた。




そして、いつしか、ひときわ美しいある若者の名が人々の口の端にのぼるようになった・・・・・・・


吸血鬼ハンター 〜風立ちて”D”〜 菊地秀行著  朝日ソノラマより


く〜〜〜〜〜〜、やっぱ『D』はいいよねぇ。こんな化け物が跳梁するような恐ろしい世界の中で
かっこいい男が颯爽と私を助けに来てくれるんだ〜なんて考えてるとなかなか酔える世界観だ!!


だが、しかし、救われるのは必ず美しいお嬢さんと相場が決まってる。
私なんてさ、貴族に利用されてゾンビのごとくきっと働かされるんだよなぁ・・・・・(-_-;)




作者 菊地秀行氏について
1949年
千葉県に生まれる。

青山学院大学卒業後
1982年
「魔界都市<新宿>」でデビュー。



その後、<吸血鬼シリーズ><魔界都市ブルース><妖魔戦線>等を精力的に執筆。
画家 天野喜孝氏について
1952年 静岡市に生まれる。
1967年 竜の子プロ入社。82年まで籍をおき、アニメーションキャラクターの設定を担当
1984年 初の画集『魔天』(朝日ソノラマ)より刊行
1987年 ゲームソフト『ファイナルファンタジー』のデザインを手がける。
以後、「ファイナルファンタジー」シリーズ全てに参加
1996年 ニューヨークの工房でリトグラフの制作を開始する
(朝日ソノラマの本 参照)