『ムマへ行け』・・・・死にゆく貴族が投げつけたこの呪詛の言葉は、なぜかDの心を騒がせた。
魔道士オリガを訪ねて、自らの中に封印された過去の記憶を掘り起こそうと試みた後、Dは狂ったように馬を飛ばして、とある辺境の村に向かった。
だが、Dがあらわれたとき、その村”セドク”では、すでに異変がはじまっていた。
常に己れを律し、孤独な夜の世界を歩んでなお揺るぎない最強の戦士 ”D” の存在を脅かすほどの異変が・・・・・・・・・・。ソノラマ文庫より
巨大な地下の実験場に戻ったDは、エネルギー源の”揺曳炉”の爆破を試みるが、貴族の超科学力を用いた防衛装置に阻まれる。間一髪、炉は転移したのだ。
恐らくは ムマ へ・・・・・・・・・・。
Dとミア、そして奇妙な共闘関係にある”にせ”Dは、青い刺客と戦い、神祖の老サイボーグ技術者ギイに問い質し北の地にシューシャを訪ねて、ひたすらムマへの道を辿ろうとした。
大いなる悲劇と二人のDの過去を秘めた、宿命の地を求めて。
ソノラマ文庫より